ウォレス・フォ(霍建華)インタビュー「芸能界の"変人"だと言われる」
現在、Amazon Prime Video チャンネル「エンタメ・アジア」にて見放題配信中の中国時代劇「金蘭良縁」。本作の主演とプロデュースを務めた俳優ウォレス・フォさんに本作についてお伺いしました。
※このインタビューは2014年、「金蘭良縁」日本DVDリリース時に行われたものです。
ウォレス・フォ(霍建華)
台湾の俳優・歌手。2002年「STAR摘星」で俳優デビューし、翌年「イルカ湾の恋人」でブレイク。以降、「天下第一」や「屋根の上のエメラルド」など主演作が相次ぎ、その人気は現在でも衰えることなく主演作が相次いでいる。確かな演技力とアクション、端正な顔立ちから「月下の恋歌」「花千骨(はなせんこつ)~舞い散る運命、永遠の誓い~」など史劇での活躍が多くみられる。2016年に女優のルビー・リンと結婚。
― 「金蘭良縁」のどんなところを魅力に感じて出演を決められましたか?
ウォレス・フォさん(以下、ウォレス) ラブコメだからかな。ラブコメへの出演も久々ですし、今までコメディ系の作品への出演も少なかったので。
― 今回、本作のプロデューサーとしても参加され、エンディング曲の作詞にも参加されましたが、いかがでしたか?
ウォレス プロデューサーがやらなければならない仕事はいっぱいありますし、責任も重いです。今回の「金蘭良縁」は新たな挑戦でした。よくできたかどうかはわからないですが、自分のベストを尽くしたつもりです。自分ができることが全部やりました。プロデューサーの仕事であれ、撮影現場であれ、新人の教育であれ、なんでも力を尽くしてやりました。
― なぜ本作のプロデューサーになろうと思ったのですか?
ウォレス 昔から自分で作品を作りたいと思っていたのですが、なかなか時間がありませんでした。ただ、この作品に関して一言で言えば「脚本に一目惚れしたから」です。最初に主演のオファーをいただき脚本を読んでみて、内容がリラックスできるようなもので、今まで出演してき作品とはかなり異なりました。面白いし、そこまで複雑でもなく純粋で、視聴者の方が求めている「シンプルだが、面白い」ドラマだと思いました。あらすじを見て、これならいけると思いました。
― 演じられた金元宝とはどんな人物だと思いますか?
ウォレス 金元宝は「高富帥」(高身長でお金持ちのイケメン)なのに、こじらせている男性。彼は遠い存在の「高富帥」ではなく、一般男性の可愛さもあります。それゆえ、僕もこの役に挑戦してみたいと思いました。お金持ちの出身のキャラクターですが、あえてコメディの要素を入れることで、視聴者が親近感を持てるようにしました。
― 金元宝のようなコミカルな演技は初めてかと思いますが、役作りはどのようにされましたか?
ウォレス 僕は今回のドラマで、イメージチェンジになるようなことをいっぱいやりました。この偉そうなお坊ちゃんに可愛げを持たせるためにはどうしたらいいか、考えながら演じていました。そして、ラブコメですから、あえてかっこつけたりはせずに楽しい気持ちで芝居しました。
― ウォレス・フォさんからティファニー・タンさんにドラマの出演をオファーしたと聞きましたが、なぜ彼女をキャスティングしようと思ったのですか?
ウォレス 脚本をいただいたとき、ヒロインがまだ決まっていませんでした。その時、ぱっとティファニー・タンを思い出したんです。共演経験もありましたし、視聴者の皆さんからも「また共演してほしい」とよく言われていました。彼女もすごく協力的で、電話であらすじを話しただけですぐに出演を決めてくれました。脚本も見ていないし、何を演じるかも知らないのに。感動しましたね。
― ティファニー・タンさんとは「共演して欲しいカップル」に頻繁に選出されていましたが、ティファニーさんとの共演のご感想をお聞かせ下さい。
ウォレス 今回の「金蘭良縁」はラブコメなので、すでに仲の良い俳優が必要だと思いました。あまり親しくない俳優にすると、自分の演技を解放させることができないと思ったからです。ティファニーとは過去に共演して仲も良かったので芝居する時もあまり遠慮しないですみます。長い付き合いなので、そんなに話さなくてもお互いへの信頼感だけ十分です。撮影現場もリラックスした愉快な雰囲気で、すぐキャラクターに入れました。
― ご自身の中でとても印象的だったシーン、撮影が大変だったシーンを教えて下さい。
ウォレス 撮影から結構たっているので、正直なところあまり覚えていないんです。ただ、すごく楽しかった印象があります。順調に撮影が進みました。僕はいつも撮影が終わるとすぐ忘れてしまうタイプなので、印象に残ったシーンは本当に覚えていないんです。毎日楽しい気分でその日の仕事に向き合うよう心懸けています。
― 撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
ウォレス コメディ作品は、作品自体には楽しさが、出演者にはリラックスが必要です。常に気を張っていては面白いコメディができないと思っています。「金蘭良縁」の現場では皆が楽しく撮影していました。この作品が視聴者の皆様に愛されたのも、俳優たちがリラックスして、ストレスやプレッシャーなく自由に演技ができたからだと思います。自分たちが楽しめないと視聴者の方にも楽しく見せることができません。
― 放送中、視聴者がネットでとても盛り上がったと聞いています。ネットでのファンのコメントはご覧になりましたか?
ウォレス あまり見ていません。ネットでの反応はあまり気にしません。それは多分、僕が年がとったからかな...(笑)。最近若者がよく使っているネット用語があまり好きじゃないんです。ある業界の方に「君はダメだ。君は終わりだよ! 微博も使わないなんて、この業界でどうやっていくつもり?」と言われました。でも、僕は俳優としてここまでやってこられたから、微博をやってないとドラマのオファーが無くなるなんて思わないんです。俳優は演技さえよければ、と思っています。
― ウォレス・フォさんの俳優としてのストイックなお人柄にとても好感が持てますが、プライベートのウォレスさんを少し教えて下さい。
ウォレス 僕は、自分がごく普通な人間だと思っています。ちょっと残念ですが、俳優として注目を浴びるようになり、昔の友達は僕と距離を置いてしまいました。でも、僕は今でも普通に短パン、スニーカ―で出掛けます。プライベートは控えめで、撮影が終わったら、だれにも見つからないように隠れていたいです。自分でも、僕みたいな人間がこの芸能界で働き続けられていることを不思議に思うぐらいですね。僕は芸能界の"変人"だと言われたりするんです(笑)。
「金蘭良縁」の撮影現場でも、エキストラから「あなたみたいなスターがなぜ僕らと同じ弁当を食べているんですか? スターはもっと豪華な弁当を食べればいいのに」と言われたことがありました。僕は逆に「うちの弁当に文句を言っているの?」と返しました(笑)。
― 以前からスッピンで出演されていますが、最近もそうですか?
ウォレス 最近は化粧をしていますね。化粧が好きになりました(笑)。正直に言うと、今は「視聴者の方のために」という意識が高まったからですね。昔は本当にスッピンでした。でも化粧をしてもしなくても、そんなには変わらないかな。あと、自分の肌に自信があるからですね。でも、年をとると...(笑)。視聴者の方に嫌がれないように頑張らなくてはならないですね。
― これからご覧になる日本のファンへ、作品のみどころとメッセージをお願いします。
ウォレス 面白くて、リラックスできる作品です。二人の恋愛にぜひ注目してください。
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